UNCORE 728 / 0728SAT / at なんば紅鶴

今や外縁、及び、遠方都市群にも通じる通称となった大阪のディープ飲屋街｢ウラなんば｣。しばしば地域のランドマークとして座標化される味園ビル。その2階、妥協なき個性が軒を連ねるBARフロアでシノギを削る、裏では空間共鳴師としての顔を持つヤマシタ、エムエム、Zushiの三人のBAR店主たちが得た「futuristic」という謎のキーワードを頼りに、この時空で｢音楽｣と呼ばれている気体振動方を利用した空間共鳴技術「空間音響共鳴」による接続の試みと、様々な空間共鳴技術を駆使し、プレイフィールドとして現象化させることには成功した高次意識体、コードネーム『UNCORE』。

コードネームの後部に、初回現出時は「2500」、第二現出時には「1999」といった、数値化されたサブコードが付属されていたことで、安定性の高さを観測することができていたが、味園ビル内《Individual 夜香》に現出点を特定した第三現出となった前回は、重力派による僅かな座標点のズレの影響からか、量子状態段階の意識レベルでの認識に曖昧さが生じ、通常ならば数値化されるサブコードに文字化「D」が発生。『UNCORE 3D』となり、以降、この時空での影響を計測しきれない状況が続いていたが、その脅威も三人の店主と、そのために集った空間共鳴師たちの共鳴技術により、終わってみれば大きな損害を出すことなく無事に回避。
そして今回、その時に得た新たなデータを元に、四度目の現出を試みることとなった。

UNCOREの存在する並行宇宙を、新たに得たデータを反映させて視覚的に調査、観測するために、ヤマシタが持つもうひとつの特殊能力、並行宇宙をイラストで描き出す《 パラワールドロウイング-Paraworldrawing- 》で描き出されたのは《 なんば紅鶴 》のパーティー中の店内と、そこに足を踏み入れる、少女の身体を獲得したUNCOREの姿だった。

果たしてそのイラストが意味するものとは！？
そして、そのイラストの解析を手がけたエムエムが抽出した《 PROGEN 》と書かれたロゴとは一体…！？
 

重なり合った宇宙が詰まった箱の蓋が開けられることはまだまだ先のことではあるだろうが、状況は思ったよりも早く変化を続けている。

※この文章は個人的に勝手に作ったフィクションであり、パーティーの内容とは特に関係ありません。

<Text by NOFACE>